MBES
MBES
送波器から扇状の音響ビームを水中に向けて発信し、直交配置した受波器で舷側方向に鋭い指向性をもつ多数の受波ビームを形成し、海底からの反射を受信することで計測できる音響測深機です。
トランスミッター(Tx:送波器)から指向性の高い音響ビームを発射し、海底で反射して返ってきた音波をレシーバー(Rx:受波器)で受信するまでの時間を計測しその深度を計測する技術のこと。
従来のシングル測深器が線的に計測するのに対して、海底・河床を面的に測深することができます。動揺補正も行うためより高精度な結果を得ることができます。
海図作成をはじめとして、港湾・浚渫工事、河川調査、ダム・貯水池の堆砂測量などで多岐に渡り採用されている技術です。
近年、国交省が進めるICTにおける水中測量分野で需要が高まっています。
下記のようなシチュエーション・用途でお役立ち可能です。
1. 深浅測量
MBESは、扇状の音波を用いて広範囲の海底地形を詳細に測定することが可能です。これにより、海底資源調査や海洋土木調査などで、海底地形の特徴を正確に把握することができます。
2. 堆砂測量
適正な土砂管理において、マルチビームによるダム堆砂測量の需要が高まっています。マルチビームソナーをカタマラン型曳航ボートに装着することにより、浅場での測量範囲が広がり、土砂管理の精度向上に寄与します。
3. 浚渫管理(i-Construction対応)
i-Constructionに対応した基本性能を有する (SeaBat T20)ことから、浚渫管理における一定の精度を確保するとともに、国土交通省が進める「ICTの全面的な活用」における生産性の向上に寄与します。
4. 水路測量
航路の安全確保や海図作成のために、水深や海底地形の詳細なデータが必要です。MBESは、一度の航行で広範囲の水深データを取得できるため、効率的な水路測量が可能となります。
5. 構造物の探査
ダムや橋梁の水中部分、離岸堤や防波堤などの構造物の状態を確認する際、MBESは詳細な3次元点群データを提供し、洗堀状況の把握、劣化や損傷の早期発見に役立ちます。